2007年9月アーカイブ

食事を摂る時、時間をかけてよく噛むと、インスリンが分泌されるほかに、食べ物を噛んだときの噛み応えが、歯の根や噛む筋肉から神経を通じて、中脳の咀嚼中枢に信号が送られます。固いものをしっかりと噛むことで、脳内ヒスタミン神経系が活性化されることが分かってきました。

「脂肪細胞が分泌する信号」の記事で、善玉のサイトカインの「レプチン」というペプチドホルモンを分泌して、食欲と代謝の調節をすることが分かってきたことは報告しましたが、「レプチン」が満腹中枢に働くとき、神経ヒスタミンという脳内物質が仲介役を果たしています。神経ヒスタミンが分泌されるのは、後部視床下部にある結節乳頭核に限定されているようで、満腹中枢である視床下部腹内側核や室傍核に働きかけます。レプチンの摂食抑制作用の約50%が,レプチンによって放出された神経ヒスタミンを介して発現していると考えられています。神経ヒスタミンは視床下部におけるレプチンの主要ターゲットの一つとして,その摂食抑制作用に関与しているようです。
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成人は、生活活動の強度によって、必要なエネルギー量が変わってきます。

1日の摂取エネルギー量の算出は、各自の標準体重に 生活活動強度に応じた 体重あたり必要エネルギー量をかけて求めます。 

必要エネルギーを大きく下回るような目標設定は危険です。

1ヶ月に2Kgの減量を目標として、脂肪1Kgが7,000KCalなので 7000×2÷30日=466Kcal 茶碗に軽く3杯のご飯に相当します。

自分の生活活動で消費しているエネルギー量以下のエネルギー摂取だけで減量するのではなく、運動によって 消費エネルギーをプラスするとともに、筋肉量を増やして、安静にしているときの基礎代謝量も増やすことが 良い方法だと思われます。

食事をすると、体が熱くなり時には汗が噴出すことに気づくときがあります。これは「食事誘導性熱産生」と呼ばれる体のメカニズムで、食べ物を食べた時の口の中での刺激や視覚的な刺激によって、交感神経系の発動が起こり、体内のエネルギー消費を促すからと言われています。食事をして、体温が上昇したりするような感覚があるとき、「食べすぎなのかな・・・」と思っていましたが、そうではないようです。

愛媛大学医学部 嶋津孝名誉教授と岐阜市立女子短期大学食物栄養学科 石見 百江さんの共同研究によると、ショウガに含まれる、辛味成分のジンゲロンには生体まるごとのVO2を増加させ,かつ体内の脂肪の燃焼を盛んにすることによって,エネルギー消費を促進する作用を持つことが実験の結果明らかになったと報告しています。唐辛子に含まれるカプサイシンと同様の効果があるようです。また、ジンゲロンと構造が似ている、ラズベリーの香気成分「ラズベリーケトン」にも同様のエネルギー消費の増加が確認されたそうです。
世界中で標準として使われる 肥満度を示す指数に Body Mass Index(BMI)があります。

自分の体重(Kg)を自分の身長(m)で2回割って得た数字が その時点でのBMIです。 疫学上の統計で このBMI値が22の時が最も病気になる確率が低く 長生きするということが分かっていて、BMI22をその人の標準体重とするわけです。

自分の身長(m)の2乗に22をかけると 理想体重ともいわれる 標準体重が求められます。 日本人の場合、日本肥満学会が示す、肥満でも痩せすぎでもない BMI値は 18.5~25の範囲です。 

BMI値が25以上の場合 まず目標を 自分の身長(m)×身長(m)×25 つまりBMI値25の時の体重に置くことが良いでしょう。少なくとも BMI値が 25以下になれば 肥満ではない 範囲に入ります。 第一段階の目標をBMI値25において、自分の体重管理をしていくことは 目標も無くダイエットに取組む場合とは全く違ってきます。

体脂肪のエネルギー量

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脂肪1Kgのエネルギー量は約7,000Kcalあるそうです。

エネルギーの摂取と消費のバランスが 7,000Kcalマイナスで脂肪だけが消費された場合に1Kg体重が減ることになるわけです。実際には脂肪だけがエネルギーに消費される訳ではないのであくまで理論上の話です。

断食して5日間で5Kg体重が減ったとか言う人がいますが、それは脂肪が5Kg減った訳ではないことが分かります。普段から毎日7,000Kcalのエネルギーの食事を摂っていた人が、断食をして基礎代謝量が1日7,000Kcalあれば、脂肪が1日に1Kg減るかも知れませんが、まず有り得ない。実際は断食によって水分と筋肉が減ったことで 短期間で体重が減るわけです。

断食方法の中で、必要な栄養素を補充するためのサプリメントを摂取して 危険を回避していたとしても、短期間で体重が減ったことを 効果としてうたうような 指導者は危険ではないでしょうか?

生活習慣を改善して 結果的に1ヶ月に2Kg程度の体重減を継続して行う方法が 正しい方法だと思います。
食事制限をして、エネルギーの摂取量が減ると、体は 体内のたんぱく質をエネルギーに変換しようとします。体内のエネルギーが減ると、このままでは飢えてしまう と勘違いし、コルチゾルという俗に言うストレスホルモンを副腎から分泌します。コルチゾルはエネルギー源であるブドウ糖を新たに作り出すきっかけになるホルモンです。このコルチゾルが血液に乗って体内に流れると、体内のたんぱく質はグルコースやグリコーゲンといういわゆる糖質に変換されてエネルギーとして消費されます。たんぱく質はどこに貯えられているかというと 筋肉なのです。

コルチゾルが副腎から分泌されるのは脳の視床下部で作られる副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモンという長ったらしい名前のホルモンが分泌され、その結果下垂体から副腎皮質刺激ホルモンを出させ、副腎からコルチゾルが分泌されるそうです。

リバウンド

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食事量を制限して、運動不足を解消すれば、体重は減少しはじめます。
しかし、ダイエットを始めて減っていくのは脂肪ではなく、水分や筋肉です。全身から筋肉量が減ると、エネルギーの代謝が減少してきます。
ダイエットの基本は摂取カロリーの制限と運動の併用です。摂取カロリー制限だけでは、ダイエット中に減量の停滞もしくは停止する適応反応が必ず出現して、ダイエットの継続を困難にします。この適応現象を克服して継続的な減量をはかるために、1日200~300キロカロリーの運動が不可欠なのです。減量のスピードも1カ月2Kg位が適切な治療法で特殊な場合を除いて低カロリー食療法で行うべきです。
断食(ファスティング)は摂取カロリーの制限の究極の方法ですが、非常に危険なダイエット方法だと言えます。成果を急ぐ気持ちは誰しもありますが、一時的に大きく体重が減ったとしても、大昔から人間の体に備わってきた防衛本能で、摂取エネルギーが減ると危険を感知して、体はエネルギー消費量の大きい筋肉から減らしてしまいます。

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